コンパクトな住宅=狭小住宅の定義

狭小住宅が人気の理由

日本の、特に都内など多くの人が集まり、建物が密集している地域などでは、住宅を建てる場合にはほとんどと言ってよいほど「狭小住宅」になるといいます。

その理由は、まず第一に土地がないという点があげられます。もちろん、まれに大豪邸が建てられそうな広々とした敷地が見つかる場合もありますが、周辺環境などの条件が良いほど、土地の価値も上がりますから、果たしてその広々とした敷地を購入できる資金があるのか?というと、一般の人にはなかなか難しい場合がほとんどなのではないでしょうか。

また、狭小住宅が増えている理由その2として、現代人のライフスタイルの変化という点もあります。昔は、家にはおじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、子供…と、2世代、場合によっては3世代などが同居しているケースが珍しくありませんでした。そのため、住宅にもそれなりの広さが必要となり、なんとかしてそれなりの規模の住宅を手に入れようとする人が多かったのです。しかし、現代ではお父さん、お母さん、子供…という1世代だけで一つの家に住むというケースが増え、昔のような大家族仕様の住宅でなく、コンパクトな狭小住宅でも十分に過ごすことができるようになりました。

さらに、できるだけモノを持たないシンプルなライフスタイルが見直されつつあるということもあって、狭小住宅はますます注目を集めることとなったのです。

狭小住宅の定義

では、実際に狭小住宅とはどんな住宅のことを指すのでしょう。狭小住宅=コンパクトな家、というのが一般的な解釈かと思いますが、厳密には、狭小住宅という言葉には明確な定義はありません。他の家などと比較して小さい家を狭小住宅と呼ぶこともありますし、小さい土地の上に建っている家だから狭小住宅と呼ぶこともあります。

人によって「狭い」「小さい」と感じる感覚にはズレがありますから、一概には言い切れないのですが、だいたい15坪(50平方メートル)以下の土地に建てられた家などは、狭小住宅に分類して良いのではないでしょうか。